投稿日:2019年7月20日 | 最終更新日:2021年8月18日
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自然観察やアクティビティのひとつとして馴染み深いのは、林道を散策したりキャンプをしたりすることです。
これらは確かに自然を感じることができますし、目で見て楽しみ、足を使って自然の中を歩くというのもよい過ごし方です。
一方、より体を使ったアクティビティとして「ツリークライミング」というものがあります。このツリークライミングにはどのような魅力があるのでしょうか。ツリークライミングの魅力や注意点、そしてツリークライミングが楽しめる場所について、この記事で解説します。
ツリークライミングとはどのようなアクティビティ?
「クライミング」というと、どちらかといえば「ロッククライミング」を想像する方が多いでしょう。いずれも「登る」という意味であり、ロックではなくツリーですから、簡単に言えば「ツリークライミング」とは、「木を登る」ということです。ただし、子どもの頃に楽しんだことのある方も多い「木登り」とは少し違った楽しみ方もできるのがツリークライミングの魅力です。
ツリークライミングで楽しめること:木を登る
まず1つ目の楽しみとして、実際に木を登るということが最もシンプルなツリークライミングの楽しみです。自然の象徴であるともいえる木を登り、自分の手で木を掴んで、自然と一体となって楽しむことができます。クライミングである以上、技量や体力は欠かすことができませんが、それらの課題を乗り越えてでも木を登るということにはそれだけの楽しみがあるものなのです。たとえば、木を登ることで楽しめる景色というものもあります。景色を見るだけであれば、高台や山の上から景色を眺めればよいですが、ツリークライミングは足だけでなく手も使って、自分の力で木を登り、そこから見る景色ということになりますから、やはり感動も一味違ったものとなります。
ツリークライミングで楽しめること:木の上で時間を過ごす
ツリークライミングでは、高い木に登ることだけが目標ではありません。木の上に登って、ツリーボート(いわゆるハンモック)を吊るし、少しの時間でも自然の中で読書を楽しんだり、風の音に耳を傾けたりしながら時間を過ごすのもよいでしょう。
Instagram:@stepping.s
また、家族や友人などと一緒に木を登り、木の上で過ごすひとときは、地上で過ごす時間とは違った特別な時間を与えてくれます。こうした時間を過ごすことができるのは、ツリークライミングならではといえるもので、他のアクティビティではなかなか得られない貴重な体験となります。
Instagram:@uuutico
ツリークライミングで楽しめること:バードウォッチングや写真撮影
木の上には、木の上ならではの世界が広がっています。そこには例えば、木の上に作られた鳥の巣や、鳥が餌を求めてとまっている様子を見ることができる場合もあります。バードウォッチングが好きな方はもちろんのこと、これまでバードウォッチングにはあまり興味がわかなかったという方も、木の上に登って鳥の生活を目の当たりにすれば、その魅力に気づくことがあるかもしれません。また、三脚を立てることは難しいですが、お気に入りのカメラやスマートフォンを持ち込んで、写真を撮影することもできます。実際に自分の手と足を使って登った木の上の世界の写真や、木の上から見下ろす景色の写真は、町中で撮影したものとは違った感動を与えてくれるでしょう。
ツリークライミングの歴史とこれから
ツリークライミングという名前を使わずとも、木登りというだけであれば、はるか昔から人々は木に登って楽しんできました。しかし、これを「ツリークライミング」というアクティビティとして認知したのは1983年に米国で「ツリークライマーズインターナショナル」という組織を作ったことがはじまりです。
ツリークライミングと木登りの違いとは
木登りとツリークライミングの根本的な行動は、「木を登る」という点で一致しています。
しかしその一方で、違いもあります。ツリークライミングはあくまでアクティビティとして楽しむものであり、そこには安全が保障されているとまでは言わないものの、安全に配慮して行われるべきという前提があります。
それはたとえば、安全帯(サドル)の使用や専用のロープ、ヘルメットなどを用いて、万が一の危険に備えたうえで行われているというところに現れています。また、ツリークライミングは必ずしも他者と競い合うようなものではなく、自分自身で目標を立て、家族や仲間とともにときに励ましあいながらクライミングを楽しむというものです。
ツリークライミングのこれから
ツリークライミングは、まず日本へその概念が持ち込まれたのが2000年の出来事です。
このとき、「ツリークライミングジャパン(TCJ)」という組織を設立し、安全であり、かつ楽しめるツリークライミングというアクティビティの普及を目指しています。また、近年ではツリークライミングには単なるアクティビティだけではなく、セラピーとしての役割にも期待されています。
たとえば身体に何らかの障害を追ってしまった方のための「フィジカルチャレンジャーツリークライミング」や、森林療法のひとつとしての「ツリーセラピー」の一貫として、ツリークライミングが注目されているのです。気軽かつ本格的なアクティビティとして、自然にふれる活動として、そして人の心を癒やすセラピーとして、ツリークライミングには様々な期待が高まっています。
画像提供:PIXTA
ツリークライミングを楽しむ際の注意点
ツリークライミングは楽しいアクティビティではありますが、それでも木に登るという行為は多少の危険を伴います。
そのため、安全帯や安全具などの準備は欠かせません。また、慎重になるべきところでは慎重に行動することが求められます。
ふざけたり、簡便な方法に頼って対策をおろそかにしたりすると、自然に癒やされるどころか、かえって自然の恐ろしさの前にさらされることとなるでしょう。
自信がないときには、無理に高い木に登ろうとせず、自分のレベルに合ったツリークライミングをすることも大切な注意点のひとつです。
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