武骨でかっこいい!隠れた人気者『軍幕』の秘密に迫る

軍幕の応用術

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ただテントとして使ってもいいのですが、簡単な作りだからこそ工夫の余地がたくさんあります。

軍幕同士を連結させる

出典:Pixabay

大きさ的にもソロキャンにオススメしたい軍幕。
前項でもお伝えした様に、幕によっては他の幕と連結させられるものがあります。

アイディア次第では誰もやっていないシェルターを作ったり、仲間内で何枚も連結させて大型シェルターを作ることも考えられます。
既製品のテントには無い楽しみ方が出来るのも軍幕の大きな魅力ですね。

コットン素材を活かした暖房の使い方もある

「ポーランド軍にはポンチョの袖口があるので煙突口にする事が出来ます。」と先ほどお話ししました。
細心の注意を払って使えば、軍幕内で薪ストーブを使うことだってできます。

※あくまで自己責任でご使用ください。

冬のソロキャンにおいて幕内で焚く薪ストーブはとても暖かく、(体感は人それぞれですが)雪中キャンプでも幕の中は半袖で過ごせるほど温まります。

分厚いコットン素材のおかげで幕内の熱が漏れる事が少ないのです。

さらにストーブの上でお湯を沸かしコーヒーを淹れたり、熱燗を楽しんだり、これもまた軍幕キャンパーの楽しみと言えるでしょう。

・USパップテント
・ポンチョテントと東独を2枚組み合わせたテント
・袖口のあるポンチョタイプ
であれば、工夫次第で薪ストーブが使用できないこともありません。

どれも煙突口になるところに直接熱を当てないような対策(煙突ガードの装着など)はお忘れなく。

せっかくの軍幕が焦げてしまったり、火事になってしまったら一大事なので十二分な注意を払ってください。

しつこいようですが、幕内での薪ストーブの使用には経験と知識、危険を察知することが必要です。

特に、一酸化炭素チェッカーの使用は必須。

常に綺麗な空気が幕内を循環している環境にしてください。

軍幕の多くが床のないテントになります。
隙間風が気になる場合もありますが、換気の事を考えると実はこれが好都合だったりもします。
なんとも理に適った作りですね!

決して「軍幕なら薪ストーブを使っても良い。問題ない。」ということではありません。
使用の際は、安全に最大限配慮して自己責任でお願いします。

軍幕の人気の秘密

私が思う人気の理由を挙げます。

他と被らない

シンプルにかっこいいです。
ハーフシェルターとして、ソロテントとして私も基本的なスタイルとして使っている軍幕ですが、キャンプ場では他のキャンパーさんと被りません。
オンリーワン感が満足度をアップさせます。

デザイン性が高い

野営地では、自然に溶け込むデザインと色味がマッチします。
ブッシュクラフターが使うことも多い軍幕ですが、その理由も納得ですよね。
テントポールとして、自然にある木を代用できるのも強みです。

火に強いから近くで焚き火ができるという機能性に加えて、飽きが来ないデザインとカラーリング。魅力的です。

写真映えする

80年代、90年代にもあった日本でのキャンプのブーム。しかし、各年代のブームは定着しませんでした。
しかし近年、人気キャンプアニメ『ゆるキャン』が始まったりしたのを皮切りに、徐々に新たなキャンプブームに火が着きました。

近年のキャンプブームでは、Instagram等で自慢のギアやテント、景色を映えさせるユーザーが急増。
『お洒落キャンパー』なんて言葉まで生まれています。

その中でも軍幕キャンパーは武骨でカッコよく、『映えるアイテム』として流行りを見せています。

ソロキャンにちょうどいいサイズで、なおかつオリジナリティを発揮できる余地があることも人気の秘密なのでしょう。

軍幕は探すのも使うのも大変

出典:Pixabay

人気が急増中とはいえ、キャンプ場等で他のキャンパーさんとテントが被ったことはありません。
「何処の物なんですか?」「中を見せてほしいです」などと声をかけていただくことは多々ありますが、同じテントを張ってる人を見かける事は皆無です。

購入出来る幕は基本的には中古品、運がよければ自分と同い年の幕に出会える可能性もあります。
私の使っているポーランドのサイズ3は198●年製の同い年。これだけで愛着が増しますよね。

探すのには少し苦労もしました。
ポーランドから軍支給品を輸出しているサプライヤーに直交渉し、もしその年式の物があれば譲ってほしいと何度か交渉した末にやっと手に入れた事を覚えています。

基本的には取扱説明書がないので、初めての設営は想像力と工夫が必要です。
フランス軍のF-1テントを購入した際にはフランス語の説明書が入っていましたが、流石にフランス語はわからず、広げてとにかくやってみるしかありませんでした。

大変ではあるものの、不便に感じることも楽しんでしまえば、デメリットもまたメリットになりますよ。
(今やユーチューブで設営方法なども簡単に検索できますので、そんなに悩む必要もありません。)

購入出来る場所は、9割ネット、1割にも満たない実店舗。
これは根気良く探してもらいたいですね。
実は身近にあったなんて事もあるかもしれません。

私が気になっている軍幕(のようなテント)

いくつかの有名どころの軍幕をご紹介させていただきましたが、使い方の自由度が高すぎる分「なかなかリアルな軍幕は手を出しづらいな」と思う方もいるかと思います。

そこで、既製品で居住性もよく、お手頃な価格で入手できる軍幕のようなテントを紹介します。

OneTigris ROC SHIELD

tent-Mark DESIGNS 炎幕DX Ver.2

DOD パップフーテント2

出典:DOD

BUNDOK ソロベース

上記のテントは、USパップテントにインスパイアされたと思われるデザインと仕様です。

・ミリタリー調のカラーリングやスタイル
・水にも火にも強いポリコットン製になっていて、軍幕のネックともいえる「重さ」を軽減している
・オプションでインナーテントを追加できる
・メッシュで仕切る事ができるので、蚊に襲われる心配もなく快適に過ごせる
などの特徴があります。

あくまでテントなので居住性にも優れています。

しかし、「色々ありすぎて結局悩んでしまう」と思われるなら、私は真っ先にUSパップテントをオススメしてしまいます。

ようこそ軍幕沼へ

軍幕のロマン…それは、とてもニッチな世界観だと私は思います。
ただ、一度手に入れると、その佇まいやテントとしての独創性に魅せられること間違いなし!とても満足度が高いです。
子供の頃に作った秘密基地の様な遊び心にも駆られますよ。

軍幕に興味があるなら、是非一度は手にしていただきたい!!
心からオススメします。

軍幕について見聞きしたことがあっても、実際にどんな物なのか実物を見たり触ったりはなかなか出来ないものです。
「気になっているけれどなかなか手を出しづらい」とお悩みの方にとって、少しでも軍幕のことを知る機会になっていたら幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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資格 キャンプディレクター2級

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