投稿日:2021年4月24日 | 最終更新日:2021年8月18日
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新生活のスタートとともにキャンプデビューを考えている方も多いのではないでしょうか。
キャンプで必要なギア(道具)はいくつかありますが、その中でも代表格に位置しているのがテント。
“キャンプを始める=テントを買う”といっても過言ではないほど、スタートラインに立つにはテントが必要です。
しかし、キャンプブームの今、老舗メーカーから新進気鋭のメーカーまでたくさんのテントが開発されていて、何をどう選べばいいのかわからないのも現実。
キャンプの中心ともいえるテントですから、失敗だけは避けたいですよね。
テントを買う前に自分のキャンプスタイルを定めておくのはかなり重要なポイントです。
使用人数(ソロ~ファミリー、グループ)で大きさを決め、
シーズン(形、機能)を決め、用途(素材)が決まります。
この三つを組み合わせ、自分好みのデザインのものを見つけられたら失敗は減ります。
自分に合ったテントを選んで快適なキャンプライフを送りましょう。
テントの選び方と種類
テントといっても種類はたくさんあるのはご存じでしょうか。
慣れ親しまれたテントから個性的なテントが各社より販売されています。
それぞれの種類のテントに特徴があるのでここでは深く追ってみましょう。
①ドーム型テント
テントの基本形でもあるドーム型テントは、キャンプ場でも必ず一組は使用している方が見られるほど定番です。
ポールを交差させるクロスポールがベースのテントで、強度が担保されているのが特徴。
大きさにもバリエーションが多く、バランスの取れたテントです。
メリット:
・建てやすい/ポールの数が少なくシンプルな設計なので設営が簡単です。
・広く使える/デッドスペースが少なく、スペースを余すことなく使えます。
デメリット:
・高さがない/大人が直立するのは厳しいものが多いです。
私もドーム型を使用したことがありますが、子どもを抱っこして歩くときに腰を曲げなければいけず腰を痛めた経験があります。
背の高い方は得に注意が必要ですが、寝るだけなどの用途であれば不便なく使用できます。
おすすめキャンパー:
ソロ、デュオ(大きさ的にテント内で一日過ごすことはできないので、グループやファミリーさんだとタープが必須になります。)
②2ルーム型/トンネル型
最近人気が出てきている2ルームテント。
寝室と前室が分かれており、前室はリビングのように使えて快適です。
フルメッシュタイプやフルクローズできるものもあり、季節に合わせて変形させられるので対応力が高いです。
筆者も使用していますが、子連れでも快適なのでファミリーさんには特におすすめしたいです。
メリット:
・広い/広さがあるので居住性に優れています。前室をリビングのように使えば急な雨などのおこもりキャンプも苦じゃないです。また背も高いので圧迫感もなく、小さい子どもがいてもテント内でお世話しやすいです。
・タープが不要/前室がリビングのようになっているのでタープを張らずとも快適に過ごせます。
デメリット:
・設営に時間がかかる/サイズが大きくポールの数も多いため、設営が大変になります。
おすすめキャンパー:
グループ・ファミリー(筆者も使用しておりますが、グループでもファミリーでも大変重宝しています!設営が大変なのを気にしない場合はデュオキャンパーさんにもおすすめです。)
③ティピー(モノポールテント)
トンガリ屋根が可愛らしいティピー(モノポール型)はシンプルな構造で設営が簡単です。
先にペグダウンして中心のポールをあげるだけなので、要領がつかみやすく初心者向けといえるでしょう。
前室がないものが多くリビングと寝室が一体型となっています。
メリット:
・設営が簡単/シンプルな構造なので建てやすいのは1番の魅力です。
・雰囲気が良い/レトロな見た目のものが多く雰囲気も抜群です。フィールドでは存在感をかもしだしてくれます。
デメリット:
・前室がない/前室がないのでタープと併用する必要があります。
・デッドスペースが多い/外側に向けて屋根が低いので圧迫感を感じてしまいます。フルで面積を使えないので思ったより小さかったということも。
おすすめキャンパー:
ソロ、デュオ(高さはそこそこありますがデッドスペースが生まれる為ソロやデュオが丁度良いと思います。大きめのテントでしたら、タープと併用してファミリーやグループキャンパーさんでも使えます。)
④ワンタッチ・ポップアップテント
名前通りワンタッチで開けるだけで自立するワンタッチテントです。
設営は大き目の折りたたみ傘のようなイメージ。設営は楽ですが、重さは5キロほどあります。
ポップアップテントもすぐに自立するテントです。手順は収納袋から出して開けるだけ。設営時間がかなり短縮されるのでデイキャンプなどではかなり重宝します。コンパクトかつ軽量なので、持ち運びしやすいのが特徴です。
ポップアップテントに比べてワンタッチテントのほうが重量や強度があります。
メリット:
・設営が簡単/時間もかなり短縮され必要なものもペグくらいなのでかなり手軽にテントを立てられます。
デメリット:
・強度はあまりない/ほかのテントに比べると強度はなく、風の影響などを受けやすいです。
・撤収にコツがいる/筆者もピクニック用にポップアップテントを使用していますが、コツをつかむまでに時間はかかりました。
おすすめキャンパー:初心者キャンパー、ソロ、デイキャンプ(どちらも強度はあまりないので長く使うことはできません。買い替える前提で、設営などの自信がない方や、まずデイキャンプなどを楽しみたい人におすすめです。)
⑤ロッジ型
70年代から多くのキャンパーに親しまれたレトロな見た目のロッジ型テント。
ほとんど垂直に壁が立っているので、居住空間も広く使え無駄のない設計です。
高さもあるので端から端まで大人でも直立可能です。
デザイン性の高さに加えて快適度も高いので、最近またブームになりつつあるテントです。
メリット:
・自立する/建てた後はペグダウンせずとも自立するのでサイト内で位置の微調整が利きます。
・強度がある/ロッジ型のポールはほかのテントと比べ太いので強度があります。風に強いので荒れやすい山の天気の心強い味方です。
デメリット:
・重い/ポールなどのパーツが多いため、テントとしては重め。コットン生地だとより重量感が増すので注意が必要です。
おすすめキャンパー:ソロ、デュオ、ファミリー
⑥特殊タイプ
キャンプブームの今、個性的なテントがどんどん開発されています。
今まで紹介した種類のテントに属さず、オンリーワンを目指す特殊テントたち。
独特のシルエットはデザイン美だけでなく、機能面でも工夫されていて、あっと驚かされてしまうほどです。
最近ではシェルター(大型のリビングのように使う)スタイルが人気になってきていて、注目を浴びています。
シェルタースタイルのテントの中に寝室用の小さいテントを入れて使うカンガルースタイルも人気です。
メリット:
・多様性がある/大きなテントとして使用したり、シェルターとしてグループキャンプなどでも使えます。
・被らない/デザインやシルエットにこだわりがあるテントが多く個性的なデザインです。まわりと被らないのでサイト内でも自分のテントが見つけやすいというメリットも。
デメリット:
・大きい/その大きさのあまり区画が決まっているサイトでは使用することが出来ません。使用できるサイトがフリーサイトや大型サイトに限られてくる為、使用頻度が減ってしまうリスクはあります。
⑦エアフレーム
空気を注入することによりテントを形成していくエアフレームテント。
例えば浮き輪に空気をいれるように、ただ空気を注入するだけなので設営時の知識などがなくても成立します。
メリット:
・建てやすい/空気をいれるだけなのでポールなども不要です。最近では電動ポンプなどもありますからうまく使えば時間もかからず楽に建てられます。
・軽い/ポールが付属していないため、軽くなります。
デメリット:
・強度が弱い/支えとなる部分が空気ですから風などの影響が受けやすいです。
・穴が開くとダメ/設営中などに穴が開いてしまうと穴から空気が逃げてしまう為テントが倒れてきてしまいます。補正パーツなどが付属しているものもありますが、耐久性は落ちてしまいます。
テントの構造によって、設営のしやすさも変わる
テントの構造にも様々なタイプが存在しています。
①ジオデシック構造
ポールを交差させることで交差点を増やし、生地となる面を多くして半円系に近づけた構造。
球体に近く、ポールの交差点が多いため強度も強く風の影響も受けにくいです。
ポールが多くなるため重量が重くなり、設営も困難に。
設営のしやすさ:★☆☆☆
強度:★★★★
②クロスフレーム型
2本のポールをX状に交差させた構造です。構造がシンプルなので設営が簡単。
ポールも最小限なので重量も軽く、収納もコンパクトです。
構造上ポールをしならせる必要があるため、ポールの素材は弾性に富む強い素材が必要です。
強度もありますがジオデシック型にはおとります。
設営のしやすさ:★★★★
強度:★★☆☆
③A型(H型)
外側に2本のポールを三角系に組み、その間にポールを通す設計です。
ポールを直線で使うので、ポールへの負担がありません。
ほとんどがインナー吊り下げの為、設計が簡単です。
壁の面が垂直になるので雨水がたまりにくく、高さのある空間を利用できます。
ただ、側面の面積が広くなっているが故に横風などの影響を受けやすいので、そこは注意が必要です。
設営のしやすさ:★★★☆
強度:★☆☆☆
④ 魚座型
2本のポールをしならせながら、2か所で交差させた構造です。
上から見たらシャネルのロゴマークに近いです。
天井が平で面積が広く、内部での圧迫感があまりありません。
2点で交差する構造により、生地全体に張りが出る為強度も上がります。
ポールの接点が多くなるため、クロスフレーム型よりも強度が上がります。
設営のしやすさ:★★☆☆
強度:★★★☆
初めてのテント選びは慎重に!
私も最初に買ったテントが気に入らず、わずか3か月で買い替えることになりました。
初めての時は価格が安いものなどに手を出しがちですが、価格ではなく機能や建てやすさ、アウトドアショップの店員さんや先輩キャンパーなどに実践的な意見を聞くのも大切です。
見栄えや雰囲気だけで選んだものは失敗しがちなので、しっかり考えましょう。
例えば、最近人気のコットン100%のテントは雰囲気はいいですが、お手入れを怠るとカビが生えてしまうことも…
メリットがあればデメリットもあるので、そこをきちんと理解して購入するようにしましょう。
コットンの風合いが好きな方はTC素材のものを選んでみるなど、自分の譲れないところをふるいにかけて吟味しましょう!
どんなサイズのテントならちょうど良い?
使用想定人数が、実際に使用する人数よりプラス1~2人のテントを探すのがおすすめです。
(例えば2人で使用する場合は3~4人用のもの、4人で使用する場合は5~6人用のもの。)
ファミリーキャンパーなら5~6人など大型テントがおすすめです。
テントの商品概要などに記載されている使用人数は、快適に何人就寝できるかではなく、最大で何人就寝できるかが基準になっているものが多いです。
そのため、使用想定人数の通りに寝るとかなり狭く感じます。
翌日分の服などの荷物のスペースを確保しておくためにも少し大きさに余裕のあるテントを選びたいですね。
見ておきたいスペック「耐水圧」
「耐水圧とは何ぞや?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
耐水圧とは、テントに浸み込もうとする水をブロックしようとする性能値のことで、その数値は1,000mm~10,000mmを超えるものまで幅広く存在します。
日常で使われる身近な傘は、およそ500mm程度のスペックを持っています。
もっと詳しく言うと、「1cm四方にどのくらいの水圧をかけても水漏れせずに耐えられるか」を表していて、
500mm:小雨でもOK
1,000mm〜1,200mm:雨でもOK
1,500mm以上:大雨でもOK
くらいの感覚です。
傘でも充分に水を弾いているように感じますが、数値が低いため、長時間雨にうたれるとだんだんと雨水が浸水してきてしまいます。
晴れた日に行くイメージのあるキャンプですが、実際山などの天気は非常に変わりやすく急な雨や風に襲われてしまうこともしばしば…。
ここは無視せずきちんと見ておきたいスペックの一つですね。
ただ、耐水圧が高すぎると通気性が悪くなってしまうので、一概に高いほうが良いとも言い切れません。
また、耐水圧が高ければお値段も上がる傾向にあるため、耐水圧と価格のバランスが取れたテントを探すのもコツの一つになります。
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