冬キャンプに持って行きたい武井バーナー「パープルストーブ」!人気の理由・使い方は?

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冬キャンプには暖房器具が欠かせないものですが、近年特に人気のストーブがあります。それは、武井バーナー製造株式会社が開発した「パープルストーブ」です。パープルストーブは灯油式バーナーで最新の暖房器具に比べると手間が掛かってしまうものの、様々な魅力から多くのキャンパーを惹き付けています。

そこで今回は冬キャンプに持って行きたい武井バーナーのパープルストーブについて魅力を解説していきます。

製造・開発元の「武井バーナー」とは?

出典:PIXTA

製造・開発元である武井バーナーは、1928年(昭和3年)に創業した老舗のバーナーメーカーです。初めは小型船舶などで使用される焼玉エンジン用のトーチランプ(ハンディ式のバーナー)のメーカーとしてスタートしました。トーチランプとは水道業者や電気業者なども昔活用されていた、炎と熱を加えるための携帯用バーナーです。

しかし、焼玉エンジンはディーゼルに変わり、水道管も鉛製から塩ビ管に変わったことで、武井バーナー製造ではコテ焼き用のバーナーなどの商品開発に移行していきます。そこでトーチランプメーカーの技術力を活かし誕生したのが、キャンプ用灯油バーナーのパープルストーブです。

武井バーナー「パープルストーブ」の特徴

パープルストーブは調理用のバーナーや、ヒーター用の発熱器を合わせることで暖房ヒーターとしても使えます。火を入れると紫色の炎が付くことが名前の由来となっています。
コンパクトなストーブなのでキャンプはもちろん、登山やハイキング、釣りなど様々なアウトドアシーンで活用できます。

パープルストーブは全部で3種類

パープルバーナーには主に3種類のモデルが展開されています。それぞれの特徴を解説していきましょう。

パープルストーブ301

パープルストーブ301は、1.2リットルの灯油を入れられるモデルです。連続使用時間は4時間となっています。重さは、単品のBR-301で1.2kg、ヒーターアタッチメント付きの301Aセットで1.8kgです。

301Aセットにはヒーターアタッチメントも付属されているので、BR-301に比べると値段は高くなってしまうものの、バーナーとヒーターという2つの機能が備わるため使い道が広がります。また、水を沸騰させるまでの時間は夏だと約2分、冬でも約4分と非常に高火力です。

パープルストーブ301の商品詳細ページ

パープルストーブ101

パープルストーブ101は301に比べて小型で、持ち運びのしやすいモデルです。301と同様に、101Cセットなら簡易的な暖房器具としても使えます。また、使用後火口に付着してしまうカーボンも、内蔵された針を使うことですぐに除去することが可能です。

灯油容量は0.5リットルと少なめで、連続燃焼時間は約1.5時間となりますが、その分重量は軽いです。BC-101なら0.8kg、ヒーターアタッチメントが付属している101Cセットでも0.95kgと、1kgを切る重さとなっています。

パープルストーブ101の商品詳細ページ

パープルストーブ501

パープルストーブ501は灯油容量が2.8リットルも入るため、連続燃焼時間が約8時間と長時間使用できるタイプとなっています。
単体のBR-501で1.9kg、ヒーターアタッチメント付きの501Aセットで2.5kgと、他のモデルに比べて重さはありますが、持ち運びできないほどではありません。

また、予熱器が装備されていることでバーナー予熱が簡略化されており、約3分ですぐに着火させることも可能です。長時間パープルストーブを楽しみたいキャンパーにおすすめのモデルです。

パープルストーブ501の商品詳細ページ

武井バーナーのパープルストーブはなぜ人気?

出典:Unsplash

灯油式バーナーは他のメーカーからも販売されています。しかし、その中でも武井バーナーのパープルストーブは多くのキャンパーから支持され、現在でも手に入れるのが難しいほどのアイテムになっています。なぜここまでキャンパーから支持を集めているのでしょうか。

灯油式ならではの魅力

アウトドア用のバーナーにはホワイトガソリン式やガス式など色々な種類がありますが、武井バーナーは灯油式にこだわってパープルストーブを製造しています。
灯油はホワイトガソリンやガスよりも扱いやすく、使用した際の火力も強いです。さらに、価格も安価なので、コストを抑えたい方に最適です。

レトロで味わいのあるデザイン

レトロなデザインがおしゃれでかっこよく、テーブルの上に置いただけでも絵になります。暖房・調理器具の便利さだけではなく、インテリアアイテムとしての存在感も魅力的です。

タンク部分には真鍮を使用しており、使い込むとくすんできて味わいも出てきます。使うほど風合いが増してくるので、愛着も湧いてきます。

火力の強さ

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パープルストーブは火力の強さも大きな長所です。名前の由来にもなっている青紫色の炎は、熱エネルギーが高い時に目視できる色であり、パープルストーブがとても高い熱量を出せることが分かります。
周りをしっかり暖めてくれるので、秋冬のキャンプにおける寒さを軽減することも可能です。

持ち運びしやすいコンパクトな造り

武井バーナーのパープルストーブは、最も大型の501Aセットで190×370mm、小型の101Cセットだと125×245mmと、他の灯油式バーナーと比べてもサイズはコンパクトです。
ランタンほどのサイズでありながら、調理までしっかり行えるほどの高い熱量を持ち合わせているのが、パープルストーブの大きな魅力となっています。

モデルによって、サイズや重量、灯油を入れられる容量、連続燃料時間は異なるので、持ち運びのしやすさやキャンプに行く人数などを考慮して自分に合ったものを選んでください。

五徳が使える

武井バーナーではパープルストーブのオプションパーツとして真鍮製の五徳が販売されています。五徳を使用すればコッヘルを置く際も安定して乗せられて、ちょっとした調理をしたい時にも活躍してくれます。

パープルストーブの使い方

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パープルストーブは点火させるためにちょっとしたコツが必要です。ここからはパープルストーブを使用する流れを解説していきます。

燃料を補給する

まずは燃料タンクに灯油を注ぎます。メーターが備わっているので確認しながら注いでいきましょう。注ぎ口はかなり小さいため、漏斗を用意しておくと安心です。

ポンピングして内気圧を高める

次にポンピング(加圧)を行い、燃料を気化させる必要があります。ポンピング用のレバーを40~50回程度出し入れすることで空気を送り込みましょう。レバーが段々押しづらくなれば空気が入っている証拠です。

押し込んだレバーをひねって固定し、ポンピングは完了となります。なお、燃焼中も定期的にポンピングを行う必要があります。炎がオレンジ色に変わってきたタイミングでポンピングを行いましょう。

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プレヒートを行う

点火する前に重要なのが、プレヒート(予熱すること)です。
十分に加圧したあとに予熱器のバルブを開けると霧状になった燃料が出てきます。チャッカマンなどを使って火を付けましょう。

初めは白い煙が出てきますが、温度が上昇すると火が出てきます。外気温によって予熱時間は若干異なります。通常の予熱時間は2~3分程度になりますが、冬場は3~5分程度が目安です。

メインバーナーを点火する

プレヒートが終わればいよいよ点火となります。調整ハンドルを開けてメインバーナーを点火させましょう。
予熱器が開いたままだと火が上がり続けるので、点火後はすぐに閉めてください。

ここで青い炎が安定すれば問題ありませんが、もし安定しなければプレヒートが十分でなかった可能性も考えられます。
その場合は一旦メインバルブを閉鎖して、もう一度プレヒートを行いましょう。

なお、消火したい時は調整ハンドルを閉め、火が消えたらエアー抜きを開いて空気を抜きましょう。そして、本体が冷えるまで持ち運ばないようにしてください。

キャンプでパープルストーブを使う時の注意点

出典:PIXTA

パープルストーブを使用するにあたり、いくつか注意点があります。使い方によってはケガやストーブの故障につながってしまうため、必ず注意点は確認しておきましょう。

ヘッド部分をしっかり加熱させる(プレヒートは十分に行う)

ヘッド部分が温まっていない(=プレヒートが不十分な)状態で点火してしまうと、灯油が気化されず生のまま点火されて、50~60cm程の高さまで炎が燃え上がってしまいます。
もし燃え上がった場合は調整ハンドルを閉めて、予熱作業を続けてください。

何度か失敗するとプレヒート皿に灯油が溜まってしまい、そこに火が点いてしまう場合もあります。その場合は、プレヒート皿の灯油が燃えてなくなるまで待ちましょう。
その際、煤が出てきますが、予熱が終了して正常に点火すれば煤は燃えてなくなります。

タンク部分は加熱させない

ヘッドは十分に加熱させる必要がありますが、タンク部分は加熱状態になってしまうと内部の圧力が異常に上昇してしまうため危険です。
トーチなどを使いヘッド部分を加熱する際は、タンク部分まで加熱しないように注意してください。

また、風除けのために風防を取り入れる方もいます。しかし、四方を囲んでしまうと内部に熱が滞留してしまい、タンクの異常過熱が発生する恐れがあります。風防は風上のみに使用し、必ず熱が逃げられるようにしておきましょう。

室内での使用は禁止

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暖房としてパープルストーブを使う場合、テント内での使用を考える人も多いはずです。しかし、テント内での使用は酸欠や一酸化炭素中毒を起こす危険性があります。また、火気器具なので誤って倒すと引火して火事を起こしてしまう可能性もあります。

パープルストーブは室外で使用するようにしてください。また、テーブルなどの上に置く際は、周りに燃えやすいものを置かないようにしましょう。

古い燃料を使用しない

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缶の中に保存された状態であっても、古い灯油の使用は避けてください。長期間放置された灯油の缶内部の水分が結露によって缶の中に溜まっている場合があります。この状態の燃料を使うと、ノズルに火が付いても断続的に消えてしまったりするため、新しい燃料を使用してください。

燃料漏れに気を付ける

タンクなどから灯油が漏れていると引火してしまう可能性が高く、非常に危険です。もし燃料を入れた時にこぼしてしまったら、まずは拭き取って引火しないようにしましょう。また、ポンピングやプレヒート、火を付ける前にも灯油が漏れていないか確認しながら作業を進めるようにしてください。

定期的にメンテナンスをする

パープルストーブは使用するとホヤなどに煤が付着してしまいます。煤が溜まれば点火もうまくいかなくなるため、定期的なメンテナンスが必要です。

メンテナンスの際は、まずカバーを取って金属用洗浄液を使いながら煤を拭き取ります。
(その後、点火させても青い炎が出なければ、内部のチップを交換しなくてはならない可能性もあります。)

武井バーナーのパープルストーブはどうすれば入手できる?

出典:PIXTA

武井バーナーのパープルストーブは大人気の商品であることから、店舗で入荷してもすぐに売り切れてしまう可能性が高いです。
では、どうすれば入手できるのでしょうか?

確実なのはパープルストーブの入荷情報を集めることです。
お店によってはSNSでパープルストーブの入荷情報をお知らせしてくれることもあります。
入荷情報を見た時点で店舗に買いに行ったり、(受け付けているお店なら)予約の電話をするのが確実です。

また、「動作すれば新品でなくても良い」という方は、リサイクルショップやオークション、フリマサイトなどを活用しましょう。
リサイクルショップは近年アウトドア用品を専門に取り扱うところも増えているため、専門店を中心に探せば見つかるかもしれません。

オークションやフリマサイトは他の方法に比べれば簡単に見つかるかもしれませんが、トラブルに巻き込まれることもあるため、信頼できる販売元かどうか確認が必要です。

使えば使うほど愛着が湧く武井バーナーのパープルストーブ

出典:PIXTA

今回は武井バーナーのパープルストーブについてご紹介しました。
熱量が高いパープルストーブは簡単な調理シーンに役立ち、さらに寒い時は手軽に暖が取れる便利なアイテムです。

予熱が不十分だと点火が上手くいかないので慣れるまでは少し大変ですが、手間がかかる作業もキャンプの楽しみの1つになるはずです。
使い込めば風合いも増して愛着が湧いてくるので、長く愛用できる灯油式バーナーを求める際はパープルストーブの購入を検討してみてください。

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この記事を書いた人 TAKIBI編集部

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